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Student interview-04

企業向け新人研修

森口さん

皮革製品ブランド「Alt81(オルト81)」様からご依頼を受け、基礎・初級からはじめる研修講座を行っています。受講をスタートして現在中級コースを学ぶAlt81・森口さんと、Alt81代表・高崎さんに受講の経緯や手応えについて伺いました。

Alt81  https://alt81.com/

●Alt81について

Alt81は「いい仕事をする人には、いい仕事をした物を持ってほしい」をコンセプトに掲げる皮革製品ブランド。Alt81が独自に設定した「いい素材・いい作り」の基準に沿った製品をクリエイトし、その仕上がりや細部に至るテクスチャーなど製品の魅力について、お客様にとことんまで伝えることを信条にしています。当研修は、現役のサンプル職人がマンツーマンで指導するため、現場で求められる技術・知識を集中的に身に付けることができます。また、講師は他企業との取引を通じて様々な型紙に精通しているため、偏りがない指導によって汎用性のある型紙作りを学ぶことができます。企業様の希望に沿って柔軟なカリキュラムを組み、負担の少ない研修が行なえる点も好評いただいております。社外で学ぶことで、新鮮な気持ちで取り組んでいただけると共に、予復習を含めた学びの時間をしっかりと確保することができます。

研修を開始する前に、具体的な製作物や習得レベルなどの達成目標をヒアリングした上で、日程や研修内容を提案いたします。したがって、その都度イチからカリキュラムを編成し、企業様のご要望に沿った研修日程となります。また、企業様が企画しているオリジナル製品を自由課題としてカリキュラムに組み込むことができるため、商品開発の一助を担うことも可能です。

実店舗に訪問できない人であっても実際に商品の使い心地を体感できる「店頭用商品サンプル」を自宅に配送するサービスは、Alt81のポリシーに則ったこだわりのサービスです。

Alt81の製品は、市場にはあまり出回らない個性的な革を用いることが多いと言います。その質感を活かすために装飾は最小限にとどめ、素材の持ち味を十分に味わってもらうことを優先させたデザインとなっています。

高崎さん:「はじめて商品を手にした瞬間よりも、生活の中で徐々に満足度が高まっていく製品づくりを目指しています。Alt81のユーザー同士が出会ったときに『この人なら信用できるな』というクレディビリティーを与えることができたら嬉しいです」

  • Alt81代表・高崎さんに聞く、受講の経緯や実際の手応え

研修を受講している森口さんに「ゆくゆくは製品の製造からフルメンテナンスサービスまでを担ってもらいたい」と構想を抱く高崎さん。技術研修に社員を送りだす経営者目線での受講の経緯や、研修講座のリアルな感想を伺いました。

Q. 受講の経緯と決め手

創業当初、製造を担う社外の職人には技術錬磨に専念してもらいたいとの想いから、Alt81を企画販売のブランドとして立ち上げました。製販の体制をセパレートすることで、作り手が製造スキルの向上に日々精力を傾けることができる姿を思い描いていました。

しかし、ブランド立ち上げから間もなく職人の数が激減。技術継承すらままならない状況が続いている中で切迫した危機感を感じ、企画販売に軸を置くAlt81でも社内で職人の育成に携わるようになりました。

現在のAlt81では、入社したスタッフに接客や企画など一通りの作業を経験してもらった後に、本人の適性に合わせた職務を当てます。ただし、森口さんに関しては入社時から製造に対して強い意欲があり、職務適性を見極めたうえで製作技術を学べる教室を探し始めたそうです。

高崎さん:「いわゆる手芸教室のようなところは数多くあれど、『これで飯を食おう』というプロフェッショナルを育成する教室はなかなか在りませんでした。さらに、質を求めるとより限られてくる。それらを併せ持ち、私自身と同じ志で職人の育成に尽力している池田さん(Atelier K.I.)なら信頼できると思いここに決めました」

Q. カリキュラムの組み方

詳細なカリキュラムは、Atelier K.I.から提案を受けた学習内容を進めていく中で適宜精査しながら決めていきました。全般的な技術習得を目的に据えたため、基礎を学ぶ「初級コース」から始め「中級コース」を経て、最終的には「上級コース」でAlt81ブランドの製品作りから修理、セミオーダーに対応できることを目標として立てています。

また、受講のペース配分も森口さんと相談して決めました。毎日通うとゆとりの時間がなく精神的にも負担がかかるので、最大でも週に3~4日の受講とし、休息や復習の時間を確保することを勧めました。森口さんも、そのペースで受講することで、息切れすることなく学習を進めることができています。

高崎さん:「カリキュラムが森口にフィットしたというよりも、その人のペースやレベルに合わせて進められる柔軟性が魅力的だと感じました。講座内容も、動画で概要を学んでから実践に移り、要所要所で講師から直接教わることができる。まさに個別指導塾のようですね」

Q. 高崎さんの視点で受講してよかったと思うこと

社員を預ける経営者の視点で「受講してよかった点」を高崎さんに伺うと、第一声で「満足度がものすごく高いこと」と光栄な言葉をいただきました。

高崎さん:「自分のレベルに合わなかったり不満がたまってきたりすると、受講が長期化したときに意欲が下がってしまいますよね。Atelier K.I.の技術研修ではそういったことが無く、受講開始から半年経った今でも意欲的に通っています。本人がやりがいを感じてその状態をキープできる環境が整っていると思います」

技術面だけでなく、継続的なフォローアップも研修講座の魅力に挙げてくださいました。

高崎さん:「定期的に面談を実施して『ココが弱いので重点的にお願いします』という依頼にも対応してくれるので、本当に安心して任せられます」

画一的に技術を教えるのではなく、それぞれの受講者の心情や企業側の希望にも寄り添いながら、職人の育成に努めたいと考えている弊社Atelier K.I.にとって嬉しい限りです。

  • 森口さん

もともとAlt81入社前にAtelier K.I.の見学に訪れたことがあるという森口さん。技術研修の受講について高崎さんや他のスタッフに相談した際にも、森口さんの現状を踏まえた条件にマッチする場としてAtelier K.I.を勧められたそうです。

Q. 講座を受けてみて、何か変化はありましたか?

森口さん:「とても変化を感じます!前職は財布や小物の製造メーカーで勤めていましたが、自分が担当する作業ばかりになってしまい、担当外の工程は理解を深められないことが多かったです。Atelier K.I.の研修講座では、1から10まで全ての工程を自分で行なうので、繋がりを意識しながらトータルでの視点も身に付きました」

さらに、製作以外でも多角的に物事を見られるようになった、と話す森口さん。検品でミスの原因を素早く見抜けるようになったり、街行く人が持っている鞄を見ては構造や作り方をイメージして想像力を働かせるようになったそうです。視野が広がったのは、技術や知識が身についている証拠。講師冥利に尽きます。

Q. Atelier K.I.で学ぶことの魅力は何だと感じる?

Atelier K.I.が開催する研修講座の魅力について伺うと「技術面だけでなく企業が実践するハイレベルな製造方法まで丁寧に教えてもらえること」と、森口さん。数多くの企業・メーカーと取引している弊社ならではの魅力を挙げてくださいました。また、講師について「必要に応じて声を掛けてくれ、いい距離感で接してくれます」との回答をいただきました。

自社で漉き機とミシンを購入し、製造にも関わるようになったAlt81。実際に製造ラインで使用している機械・工具を使って作業していただくAtelier K.I.の技術研修について、作り手ならではの観点からも魅力を話してくださいました。

森口さん:「漉き機やミシンの細かい部品など現場に即した加工も見落とせず、勉強になります。現役職人の熟練した技術や、実践的な道具類を間近で見ることができ、とてもいい経験になっています」

周囲の人から「変わったね」と、言われることが増えたという森口さん。「自分の仕事の幅を広げたいだけでなく、人間的にも成長したい想いもあったので、本当に受講して良かったと感じます」と締めてくださいました。

・おわりに

作業を行なっている本人は、ミスや思い違いになかなか気付けないものです。Atelier K.I.では、製作のポイントを教えるだけでなく失敗の原因や対策を適宜伝えることで、それぞれの特性に応じて技術や知識を定着させられるよう心がけています。

すべての工程に関わると、製品の全体像を俯瞰してみることができ、各工程が与える影響にまで配慮した製品づくりができるようになります。自社製品の製造を任せられる人材を育てたい方、そして技術を磨きステップアップしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。それぞれに合った学習ペースを一緒に考えていきましょう。

Student interview-02